皆さま、こんにちは。 今回は、最近ではめっきり見かける機会が少なくなった「自宅葬(じたくそう)」についてお話ししてみようと思います。

「自宅葬」とは、文字通り慣れ親しんだご自宅でお葬式を執り行うことです。

現代では綺麗で設備が整った葬儀会館(斎場)でお葬式をするのが当たり前になり、家族葬が主流となった今では、お亡くなりになった場所から直接、会館や葬儀社の安置室へお運びするケースが全体の9割近くを占めています。

なぜ自宅葬は減ってしまったのか? ご家族のリアルな負担

確かに、大切なご家族が長期入院されていたりすると、付き添いや看病、病院での様々な手続きなどで、ご家族の心労や疲労はピークに達しています。

そんな状態でご自宅にご安置するとなると、お悔やみに来られるご近所の方やお参りのお客さまへの対応が、さらに重くのしかかってきてしまいます。
ご家族みんなで分担して助け合えれば良いのですが、喪主様お一人で対応しなければならないような状況だと、現実的にはかなり厳しいのが本音ですよね。

さらに、ご自宅の広さやキャパシティ、駐車場の問題などもあり、「本当は家から出してあげたいけれど、事情があってできない」というご家庭が多いのも事実です。

家でのお葬式は「担当者の腕」で決まる! 失敗しない葬儀社の選び方

それでも、「どうしても住み慣れた自宅から送り出してあげたい」と希望される場合、一番重要になってくるのが「葬儀社(担当者)選び」です。

実は、今の葬儀業界では「自宅葬の経験が一度もないスタッフ」というのが決して珍しくありません。

大きな大手葬儀社などは自社のきれいな会館でお葬式をするのが基本スタイルなので、手間やノウハウが必要な自宅葬はあまりやりたがらない傾向があります。

自宅葬をしっかり任せられるのは、地元で長く営業している老舗の小ぢんまりとした葬儀社です。
目安としては、社歴が「25年以上」あるような会社なら、全く問題なくスムーズに対応してもらえます。

パッと家を見ただけでレイアウトが浮かぶ。業界歴30年以上の「職人技」

日本全国で自宅葬が当たり前のように行われていたのは、今から約25〜30年前のことです。

その時代を現場でバリバリ経験してきたベテラン担当者は、自宅葬がめちゃくちゃ得意です!

ご自宅の間取りや玄関をパッと見ただけで、

  • 「どんな規模のお葬式が可能か?」
  • 「祭壇や受付のテント、参列者の導線をどう組むか?」
  • 「お天気が崩れた時の対策や、駐車場の確保はどうするか?」
  • 「自治会やご近所への挨拶回りをどう進めるか?」

といった問題点や配置のイメージが、一瞬で頭の中に浮かび上がります。

ここまで瞬時に計算して仕切れる担当者は、今の時代、正直言ってかなり少ないです。
少なくとも業界歴30年以上、年齢で言うと50〜60代のベテランでないと、なかなかできません。まさに「職人技」の世界なんです。

かくいう私自身も、数多くの自宅葬を経験してきた世代ですので、自分で言うのもヘンですが自宅葬は大得意です(笑)。
いまだに職業病みたいな癖があって、お客様のご自宅にお伺いすると、無意識に「ここならこう祭壇を組んで……」と頭の中で自宅葬のレイアウトを始めちゃったりします(笑)。

家族葬だからこそ、あえて「我が家」から送り出す贅沢を

ご自宅でのお葬式は、確かにご家族の事前準備や対応など、大変な面もあります。

ですが、お葬式が無事に終わって何年経った後でも、「やっぱり住み慣れた我が家から、家族みんなで温かく送り出せて本当に良かった」と、心から思えることは間違いありません。

何より、長い間暮らしてきたお家で最後を過ごせるのですから、故人様だって喜ばないはずがありませんよね。

家族だけでゆっくりとお別れができる「家族葬」が主流の現代だからこそ、あえて原点に戻って「ご自宅から送り出す」という形を選択してみるのも、とても温かくて素敵な供養の形だと思います。

「うちの間取りでも自宅葬ってできるのかな?」と気になった方は、ぜひ地元の経験豊富なベテラン葬儀屋さんに相談してみてくださいね!